- TOP
- 三和ホームからのお知らせ
- 誰も住まない実家…市原市の不動産売却と不…
News誰も住まない実家…市原市の不動産売却と不動産相続の正しい進め方

親から実家を引き継いだものの、自分たちが住む予定はない。空き家のまま置いているけれど、このままでいいのか判断がつかない。市原市で不動産の売却・買取をお手伝いしてきた有限会社三和ホームにも、相続後の実家や長期間空き家となった不動産についてのご相談が寄せられます。
先に結論をお伝えすると、誰も住まない実家を「とりあえず放置する」判断は、時間が経つほど不利になります。人が住まなくなった家は傷むスピードが上がり、その間も固定資産税と維持管理費だけが出ていくからです。手つかずの期間が長引くほど解体費や修繕費はふくらみ、売却時の手取りを押し下げます。しかも相続した空き家に使える税制の特例には期限があり、間に合うかどうかで手元に残る金額は変わってきます。
本記事では、空き家を放置すると何が起きるのか、相続手続きの正しい順番、市原市で売るときの判断基準、税金の落とし穴と最初の相談先までを整理します。
誰も住まない実家をそのまま放置する3つの大きなリスク
空き家の放置は、静かに資産を減らし続ける選択です。支出は毎年発生する一方、建物の価値は下がり続けます。相続直後であれば買い手がついたはずの家が、数年後には解体前提でしか話が進まないケースもあります。
毎年かかり続ける固定資産税と維持管理費の負担
誰も住んでいなくても、所有しているだけで費用は出ていきます。
- ・固定資産税(市街化区域内など、対象となる物件では都市計画税も)
- ・火災保険料(空き家の用途や管理状態、保険商品によっては保険料や加入条件が変わる場合がある)
- ・電気・水道の基本料金
- ・草刈りや室内の換気など、管理にかかる実費と交通費
市原市は面積が広く、実家が郊外というご家庭も少なくありません。県外にお住まいなら、月に一度の見回りでも交通費と丸一日が消えます。維持コストは税金だけでなく「移動と手間」まで含めて考えるのが現実的です。
建物の急速な老朽化と近隣住民とのトラブル
家は住む人がいなくなると傷みが加速します。窓が開けられず湿気がこもり、木部の腐食やシロアリの被害が広がるためです。屋根の小さな不具合も、気づく人がいないまま雨漏りへ発展します。
厄介なのが近隣との関係です。庭木の越境、ゴミの飛散、瓦や外壁材の落下。責任を負うのは所有者になります。市原市には放置空き家に関する住民からの相談窓口も置かれ、苦情が寄せられれば市から所有者へ連絡が入ります。
管理不全空家等・特定空家等として勧告を受けると住宅用地特例が外れることも
小規模住宅用地では、固定資産税の課税標準が原則として価格の6分の1に軽減されています。市原市も小規模住宅用地について固定資産税6分の1、都市計画税3分の1と案内しています。ところが2023年12月施行の改正空家法により、危険な「特定空家等」に加え、その前段階の「管理不全空家等」についても、市区町村から勧告を受けるとこの住宅用地特例の対象外となりました。特例が外れれば固定資産税の負担は大きく増える可能性があります。ただし負担調整措置などもあるため、実際の税額が単純に6倍になるとは限りません。
さらに、特定空家等について必要な措置を命じられ、その命令に従わない場合などには、行政代執行により除却等が行われ、費用を所有者等へ請求される可能性もあります。
✓ポイント リスクは「税金」「建物」「近隣」の3方向から同時にやってきます。見落とされがちなのが、勧告を受けた時点で住宅用地特例が外れる仕組みです。行政の指導が入ってから慌てるより、まだ建物に価値が残るうちに方針を決めたほうが、選べる出口はずっと多くなります。
売却前に知っておくべき不動産相続の正しい手順
売却を進める前に、相続の手続きを終える必要があります。不動産は「誰のものか」が確定していなければ売れないからです。査定まで進んだのに名義が親のままで、契約直前に慌てて司法書士を探すことになったご相談も珍しくありません。
遺言書の有無の確認と法定相続人の確定
最初に確認するのは遺言書です。遺言があれば原則としてその内容が優先され、分割の話し合いが不要になる場合もあります。自宅などで保管されていた自筆証書遺言は、原則として家庭裁判所で検認を受ける必要があります。封印されている場合は自分で開封せず、家庭裁判所で開封します。ただし、法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用していた遺言書なら検認は不要です。
並行して進めるのが相続人の確定です。被相続人が生まれてから亡くなるまでの戸籍を集め、法定相続人が誰なのかを書類で確定させる作業になります。面識のない兄弟姉妹が判明する例もあり、後から発覚すれば協議のやり直しです。
遺産分割協議で実家を誰が相続するかを決める
相続人が確定したら分け方を全員で話し合い、遺産分割協議書として書面に残します。実家の分け方は主に3つです。
- ・現物分割:誰か1人が実家を取得し、他の相続人は預貯金などを受け取る
- ・代償分割:1人が取得し、他の相続人へ現金を支払って調整する
- ・換価分割:売却して現金化し、代金を相続人で分ける
住む人がいない実家では換価分割が目立ちます。避けたいのは「とりあえず全員の共有名義」という結論。不動産全体を売却するには共有者全員の合意が必要になり、次の代へ引き継がれるほど関係者が増えて話がまとまりにくくなります。
義務化された「相続登記(名義変更)」を完了させる
2024年4月1日から相続登記が義務化されました。不動産を相続で取得したと知った日から3年以内に申請しなければならず、正当な理由なく怠れば10万円以下の過料の対象です。施行前に発生した相続も対象で、原則として2027年3月31日までに申請が必要です。ただし、相続で取得したことを2024年4月1日以降に知った場合は、その日から3年以内が期限になります。
| 手続き | 期限の目安 |
|---|---|
| 相続放棄・限定承認 | 相続開始を知った日から原則3か月以内(家庭裁判所へ期間伸長を申し立てられる場合あり) |
| 相続税の申告・納付 | 申告・納税が必要な場合は相続開始を知った日の翌日から原則10か月以内 |
| 相続登記の申請 | 取得を知った日から3年以内 |
| 空き家の3,000万円特別控除を使える売却期限 | 相続開始日から3年を経過する日の属する年の12月31日 |
✓ポイント 協議がまとまらない場合は「相続人申告登記」という方法もあります。ただしこれは期限内の申請義務を簡易に履行する制度で、所有権を確定する相続登記の代わりにはなりません。その後に遺産分割が成立したら、不動産を取得した相続人が分割の日から3年以内に、その内容に基づく相続登記をする必要があります。売る方針が固まっているなら、協議と相続登記を先に片づけるのが近道です。
市原市で相続した不動産をスムーズに売却する流れ
名義が整えば売却の準備に入ります。結果を左右するのは、建物を残すか壊すか、誰に任せるかという2つの判断です。市原市は五井や姉ケ崎などの臨海部と内陸の郊外エリアで買い手の層も価格帯も異なり、地域の特性を踏まえずに進めると値付けを外します。
「そのまま売る」か「更地にして売る」かの見極め方
古い家でも、そのまま売れる可能性は十分にあります。リフォーム前提で安く買いたい層が一定数いるためです。判断材料になるのは、建物の傷み具合、建築時期と耐震性、敷地の広さや接道条件、解体費と想定売却価格の差といったところ。
解体は「先にやる」より「必要と判断してからやる」ほうが安全です。更地にすると、原則として翌年1月1日時点の利用状況などにより住宅用地特例が適用されなくなり、その後の土地の固定資産税負担が増える可能性があります。費用を払ったのに売却価格が伸びない事態も起こり得ますし、買主が解体を引き受ける条件で契約できる場合もあります。
周辺相場を把握して適正な査定価格を知る
査定価格は「必ず売れる金額」ではありません。相場とかけ離れた高値で売り出せば反応は薄く、値下げを重ねた末に相場より安く決まる展開になりがちです。国土交通省が公開する成約価格のデータや近隣の売り出し情報で相場感をつかみ、複数社の査定を比べてみてください。見るべきは金額より、その価格になった根拠を説明できるかどうかになります。
市原市の不動産事情に強い地域密着型の不動産会社を選ぶ
同じ市原市内でも、駅からの距離や造成された時期で売れ行きは変わります。地元で長く商売をしてきた会社なら、その差を肌感覚で持っている場合もあります。ただし会社の規模だけで判断せず、市原市での売却実績や査定の根拠、地域特性について具体的に説明できる担当者かどうかを確認することが大切です。残置物の処分や境界確認といった地味な準備を先回りできるかどうかも、見極めの基準になります。
実家売却で損をしないための税金知識と節税対策
売却で利益が出れば税金がかかりますが、相続した空き家には手厚い特例が用意されています。使えるかどうかで手取りが数百万円変わることもあり、しかも期限つき。仕組みを知らずに時期を逃すのが、いちばんもったいない失敗です。
不動産を売却した際にかかる税金(譲渡所得税)の基本
課税対象は売却代金そのものではなく、そこから取得費と譲渡費用を引いた「譲渡所得」です。税率は所有期間で変わります。
| 区分 | 所有期間(売却した年の1月1日時点) | 税率(所得税・住民税・復興特別所得税の合計) |
|---|---|---|
| 長期譲渡所得 | 5年超 | 20.315% |
| 短期譲渡所得 | 5年以下 | 39.63% |
相続した不動産は、亡くなった方の取得時期と取得費をそのまま引き継ぎます。親が何十年も前に買った家なら、相続直後に売っても長期の税率が適用されるわけです。注意したいのは購入時の契約書が見当たらないケース。取得費が不明だと売却代金の5%で計算され、税負担が重くなります。古い売買契約書や当時の領収書は、実家の片付けで真っ先に探すべき書類です。
空き家の3,000万円特別控除という大きな味方
正式名称は「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」。要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できます。控除前の譲渡所得が控除限度額以下であれば、結果として譲渡所得に対する税負担が生じないケースもあります。
- ・昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること(区分所有建物を除く)
- ・相続開始の直前まで被相続人が一人で住んでいたこと(老人ホーム入所の例外あり)
- ・相続時から売却時まで、賃貸や事業、居住に使っていないこと
- ・売却代金が1億円以下であること
- ・相続開始日から3年を経過する日の属する年の12月31日までの売却で、かつ2027年12月31日までの譲渡であること
建物を残して売る場合は現行の耐震基準への適合が必要ですが、2024年1月1日以後の譲渡からは、売却後、翌年2月15日までに買主が耐震改修または取壊しを行った場合も対象に加わりました。なお2024年1月1日以後の譲渡では、この特例の対象となる家屋・敷地等を相続または遺贈で取得した相続人が3人以上の場合、各人の控除上限が2,000万円となります。
相続税を支払った場合に使える「取得費加算の特例」
相続税を納めた方には、もう一つ選択肢があります。支払った相続税のうち、売却した不動産に対応する分を取得費へ上乗せできる制度です。取得費が増えれば譲渡所得は圧縮され、税額も下がります。期限は相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日まで。通常のケースでは、相続開始から約3年10か月以内が目安になります。
✓ポイント 3,000万円特別控除と取得費加算は、どちらか一方しか選べません。取得費加算の対象は、その相続で相続税が課税された方に限られます。相続税を納めていない場合でも3,000万円控除を使える可能性はありますが、建築時期や居住状況など、別途すべての適用要件を満たす必要があります。どちらも確定申告が必須で、税額がゼロになる場合も申告は省けません。3,000万円控除では市区町村が発行する確認書も求められるため、売却前から書類の段取りを考えておくと安心です。
何から手をつければいい?迷ったときの最初の相談先
「相続も税金も分からないまま、どこへ行けばいいのか」。これが最も多いご質問です。悩みの内容によって、適切な相談先は変わります。相続人同士で争いがあるなら弁護士、相続税や譲渡所得税なら税理士、相続登記は司法書士。そのうえで、売却するかどうか、いくら程度で売れそうかを知りたい場合は、不動産会社への相談が有力な入口になります。実家の処分は「いくらで売れるか」が決まらないと、分け方も税金の試算も具体化しにくいためです。
弁護士や税理士よりも先に「不動産会社」へ相談するメリット
最初に不動産会社へ相談する利点は、話の土台になる数字が手に入る点にあります。
- ・おおよその売却価格が分かり、遺産分割の話し合いが具体的になる
- ・解体すべきか、そのまま売れるかの判断材料がそろう
- ・使えそうな特例の見当がつき、税理士への相談が的確になる
相続人が争っている、相続税額が大きいといった場面では、弁護士や税理士の力が欠かせません。あわせて売却価格の目安が分かっていると、遺産分割や税額の検討を具体化しやすくなる場合があります。
相続から売却までワンストップで任せられる会社の選び方
窓口が複数に分かれると、同じ説明を何度も繰り返すことになります。司法書士や税理士などの専門家と連携できる不動産会社なら、窓口を整理しながら相続登記や税務、売却を進めやすくなります。なお、登記は司法書士、税務相談や申告は税理士と、担当する専門家はそれぞれ分かれます。確認したいのは、相続案件の実績、連携先の専門家の有無、賃貸や管理という選択肢も示してくれるか、費用の内訳と手残り額まで説明してくれるか、といった点です。
市原市では「市原市空き家まるごと相談窓口」を設け、空き家になる前の相談から、相続・売却・賃貸・解体・管理まで無料で相談を受け付けています。民間へ相談するのはまだ気が重い方は、公的な窓口から始める手もあります。
納得のいく実家処分を進めるための第一歩
最初の一歩は、査定の依頼でも売却の決断でもありません。現状を書き出して整理するだけで、視界は驚くほど開けます。
- ・実家の所在地、建築時期、現在の状態
- ・名義が誰になっているか(登記事項証明書で確認できる)
- ・相続人が何人いて、それぞれの意向はどうか
- ・権利証や購入時の契約書など、手元にある書類
この4点をメモにまとめて相談すれば、初回の面談でかなり踏み込んだ話ができます。
✓ポイント 相談は「売ると決めてから」ではなく、迷っている段階で構いません。むしろ迷っている時期のほうが、特例の期限にも建物の状態にも余裕があり、選べる道が多く残っています。情報だけ集めて持ち帰る相談も、専門家にとってはごく当たり前の対応です。
まとめ
誰も住まない実家は、置いておくだけで固定資産税と維持費がかさみ、建物の傷みとともに売りにくくなります。勧告を受ければ土地の税負担が跳ね上がり、近隣トラブルにも発展しかねません。一方で、相続登記の3年、3,000万円特別控除が使える3年目の年末、取得費加算の3年10か月と、有利な制度にはいずれも締め切りがあります。動き出しが早いほど、選べる出口は広がるわけです。
相続手続きを終え、建物を残すか壊すかを見極め、地域の相場を踏まえて売る。この流れを一人で組み立てる必要はありません。有限会社三和ホームは市原市を中心に創業から30年、千葉県でご縁をいただいたお客様の不動産売却を、トラブルやクレームをできる限り避け、スムーズに取引を進められるようサポートしてきました。売ると決めていない段階のご相談でも構いませんので、実家のことで迷いを抱えている方は、まずは気軽に声をかけてください。
